多文化共生社会の現実
友ランゲージアカデミー札幌校
井上貴由
なんか、タイトル“硬っ”(笑)。外国人に日本語を教える日本語学校に勤務しています。
留学生の事業に携わって25年が経ち、学校の業務を中心として13年が経ちました。
時代と共に外国人の受入れというのは変わってきていて、留学生だけではなく、技能自習性や特定技能など、ビザの種類も増えたり、観光ビザの緩和で、外国人観光客が激増したり、コロナ前は、外国人観光客で賑わっていましたよね。
それも、ここ2年は、コロナでの入国規制があり入国できない措置が取られていました。
が、2022年3月1日より、観光ビザ以外の新規外国人入国が開始されました。
観光客が入国するまでには、まだまだ時間がかかりそうだけども。。
勿論、入国再開については、意見があって、慎重に!とか反対!とかの方もいらっしゃるでしょう。
とはいえ、少子化における労働人口の減少で、明らかに労働力不足が起こっており、これから先ももっと不足してくるだろうと。。。
東京や大阪のコンビ二やファストフード店では、アルバイトの殆どが留学生。
そして、農業や漁業、食品加工・弁当工場、介護など、外国人が活躍する場、外国人に頼る場所がどんどん増えてきています。
コロナによって観光客が激減、街中で外国人を見かけることが極端に少なくなりました。
一見、我々の生活に関係が無いように思いますが、間接的に外国人の方々と関係している生活が始まっているということです。
政府も様々な取り組みを行っていて、留学生だけではなくて、外国にルーツを持つ子供たちへの支援や、日本語教育の在り方なども整備されつつあります。
日本語教育は、一般的な日本人には馴染みのないところだと思います。
日本人学校?と勘違いされることも屡々。
小・中・高には外国籍の児童や生徒が学んでいます。
しかし、彼らには日本語教育を受ける場所も受けたこともない場合もあります。
グローバル化社会の実現として、各自治体での日本語教育の実現など、国の予算化をされたり、NPO団体やボランティアの方がの協力など、以前よりも学べる環境が増えています。
令和5年からは、高校に於いて、日本語教育も卒業単位に含めることができるようになるなど、今後さらなる変化が見込まれます。
東京や大阪に比べれば、札幌で目にする外国人はとても少ないですが、道内の日本語教育機関は毎年増えていますし、留学生を受け入れる大学や専門学校も増えています。
勿論、外国人を採用する会社も増えてきています。
「郷に入れば郷に従え」という言葉があります。
日本には日本のルール。当然です。
しかし、グローバルで多様な社会において、我々日本人もそれぞれの国の文化や習慣などにも触れて、理解していくことも必要ではないかと考えます。
食べ物や言葉、習慣など、意外と知らない「へえ~」ということも多いですよ。
アフターコロナに向けた準備も徐々に初めて行かなければ。
道内の留学生も夏までには、全員入国する予定です。
アルバイト先や観光地・日常に出会うことも多いかもしれません。
日本語教育機関では、日本語はもちろん、日本文化・習慣も教えています。
でも一番役立つのは、アルバイトや仲良くなった日本人から学ぶ「日本語」や「日本の習慣」なのです。
日本は、留学生30万人計画を掲げ、2019年には目標を達成しました。
中国や韓国・台湾でも留学生招聘の動きは活発で、いずれも少子化問題を抱えています。
少子化問題に限らず、世界のグローバル化は、加速していくばかりです。
日本もそのスピードに遅れることなく、多様化していかなければいけないと思うのです。
そのためには、我々国民もその意識を持っていないと、共生社会を成り立たせることは難しいだろうと考えます。
コロナ禍に於いて、急速に「オンライン」「リモート」と呼ばれる非接触型コミュニケーションが発達し使用されています。
勿論、SNSの利用も増え、一層利用する幅が広がりを見せています。確実に世界・社会は変化をしていますし、我々人類も進化しています。
ものの考え方や感覚も変わってきているかもしれません。そうです。今更マスク外すの、恥ずかしくないですか?(笑)
国籍・人種関係なく、同じ地域で生活する者同士が分かりあい尊重しあい助け合い、これが多文化共生社会への大きな一歩と考えています。
私たちの学校友ランゲージアカデミー札幌校は、4月以降は17か国60名の学生たちが学びます。
日本文化を北海道文化を学び、日本での活躍や母国との懸け橋となる人材育成をしていきたいと思います。
ほらね、やっぱ硬くなっちゃうわけですよ。
もっと軟らかめにね!と思っていたけど、文書にするとダメですね。